【2020年7月現在】ポーランドにおける新型コロナウイルスの影響と措置

政治

 ポーランドでは、3月初旬に国内初の感染者が確認されました。
以降、3月中旬には全国の学校等公共施設が封鎖され、国際線旅客機の離着陸制限等の措置が取られました。
同時期から多くの企業が在宅勤務を導入し、
人が密集する場や機会をつくらないよう様々な制限が設けられました。

 店の営業や外出についても制限が設けられたため、3月下旬から5月中旬頃まで街は閑散とした状態が続いていました。
5月初旬の連休である「マユフカ」が終わると、少しずつ規制が緩和され、
元の生活に戻ろうとする人々の動きがみられるようになりました。

 3月中旬から日本⇔ポーランド間の国際線も運休していましたが、
3~5月はLOTポーランド航空による臨時帰国便がおよそ月に一度のペースで運航していました。
両国に滞在中の留学生を中心に、多くの人々が同便で帰国しました。

▼経済への影響​

 コロナウイルスによって経済的な影響を受けた個人及び企業に対し、
ポーランド政府は4月1日、11億ズロチ(約2.43億ユーロ)の経済的支援を盛り込んだ危機対策パッケージを発表しました。

 中小企業にに関しては、ZUS (ポーランドの社会保険システム)の支払い3ヵ月間免除(3月~5月、従業員9名以下の企業に限る)や、給料支払いへの助成(従業員給料の50%~90%に当たる額を政府が助成)などの支援策が発表されました。

 また、企業の倒産件数も増加し、2020年3月の国内企業の業務一時停止および完全停止の申し出件数は約5万8千件となり、昨年同月と比較すると、申し出件数は約1.8倍となりました。

 新規開業数も減少し、2020年3月の届け出は昨年から3割減の約3万件となりました。企業の経済活動が大幅に減速したことが分かります。

▼教育への影響

 多くの学校や大学では、休校の影響を受けオンラインでの授業が開始されました。
ビデオ通話を通して先生がリアルタイムで授業を行い、学期末試験もオンライン上で行った学校もありました。

 また、毎年5月上旬に実施される高校課程修了試験(マトゥラ)は延期となり、6月8日からの実施となりました。
通常は筆記試験と口頭試験が実施されますが、今年度は筆記試験のみの実施となりました。

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