ポーランドにおける新型コロナウイルスの経済への影響【2020年4月現在】

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- 業務停止申し出:昨年比1.8倍
最悪の場合:10%程度の失業率

現在、新型コロナウイルスはポ―ランド経済に多大な影響をもたらしている。今だ正確な統計情報は集計されていないが、本号では失業、倒産企業数に焦点を当て、その影響を紹介する。

<企業の倒産>
今年3月、ポーランドにおける業務一時停止および完全停止の申し出数は約5万8千件にのぼった。昨年同月と比較すると、申し出数は約1.8倍になっている。
また、新規開業数も減少している。昨年から3割減の約3万件の届け出が3月に行われた。
これらの数字から、企業の経済活動が大幅に減速していることが読み取れる。

<失業問題>
ペルソナルサービス社は、企業への適切な支援が実行されない限り、ポーランド国民の15人に1人が職を失い、最悪の場合失業率が10%まで上昇すると推測している。また、ヴィエルコポルスカ商工会議所所長はインタビューの中で、「7月に海や山などのレジャー施設の営業ができなくなれば、さらに数千人の失業者が出るだろう」との見解を述べている。

<EU経済への影響>
ポーランド経済に大きな影響を与えるのは、同国が属するEU経済政策の動向だ。融資に慎重な立場をとっているヨーロッパ北部の国々と、強力な支援を求める南部の国々とのあいだで意見が対立している。
4月23日にはEU首脳会議か開かれる予定で、ユーロ圏の各国が共同で「ユーロ共同債」の発行による資金調達等の更なる対策について議論がなされる予定だ。
上記のような大規模な企業倒産・失業問題に対しては、ポーランド独自の経済政策はもちろん、EU諸国が一丸となって経済政策を打ち出し対応していくことが求められている。