〇一日の発症例数が3000件を超える
今月7日、ポーランドでは3,003人の新規感染者を確認した。これは国内での感染者確認以来最悪の数字である。新型コロナウイルスによる入院者数も増え、前日比281人増になったりと、事態は日に日に深刻化しているにが現状だ。
〇赤・黄色ゾーンが51ヶ所
収まる様子のない感染拡大の現状に鑑み、ポーランド保健省は8月8日から一部の地域を制限強化地域として指定した。その後も新たに複数の地域が追加され、10月7日現在、赤ゾーンが17地域、黄色ゾーンが34地域となっている。首都ワルシャワも、今後制限強化地域に追加される可能性があるとの報道もある。
〇医療機関の状況
10月6日、ワルシャワの医療機関前では立ち往生する救急車が複数台見られた。病院の隔離室が新型コロナウイルス感染者で満員となってしまったためだ。9時間以上ものあいだ、患者と救急車の中で待機することを余儀なくされた救急隊員がいたとの報道もあり、医療従事者が現在もリスクと隣り合わせで対応にあたっていることが伺える。特に現在問題となっているのが、一次施設(地域のクリニック等、比較的軽症の患者が利用する病院)から紹介された患者や重症患者を収容する二次施設のキャパシティーである。現在ワルシャワの病床使用率は90%を超えており、新たな対応が急がれる。
〇街の状況
感染が拡大を続ける一方で、街は以前の活気を取り戻しつつある。公共交通機関や商業施設に入る際は規則に従い皆マスクを着用しているが、屋外であれば着用者は少数だ。新学期が始まり、街に学生が戻り始めたことで、自粛期間中に避けられていた集会なども徐々に増えてきているように思われる。
10月の初旬から、一部の大学、学部では通常の対面授業が行われる旨が発表された。しかし学生の中に新規感染者が見つかり、最初の2週間は対面授業を取り止めオンライン授業に切り替えた大学もある。
学生の間では、「通常授業が再開し友人と会えるようになったのは嬉しいが、常に感染のリスクを考えなくてならないため、精神的に疲労している。」という声もあがっている。
参考:
https://tvn24.pl/tvnwarszawa/najnowsze/warszawa-przepelnione-sor-y-w-szpitalach-karetki-czekaja-po-kilka-godzin-4713849
https://tvn24.pl/polska/koronawirus-w-polsce-mapa-aktualna-nowe-przypadki-sars-cov-2-wykresy-7-pazdziernika-2020-4344739