ポーランドは、ヨーロッパの中央に位置し、国境を隣国と接しています。その中でもポモージェ県は、バルト海に面する町であることから、海運を活かした貨物、貿易が盛んに行われています。
基本情報
ポモージェ県の中でも都市化が進んでいるグダンスク、グディニャ、ソポトはTri-city(3つの都市)と呼ばれています。
観光
グダンスクー聖母マリア教会ー
グダンスクにある聖母マリア教会は、レンガ造りの教会としては世界最大です。アーチ状の内装は、37個の窓で装飾され、300基以上の墓石、31個の礼拝堂もあります。
25,000人の収容が可能で、戒厳令が発令されていた1981年から1983年の間に連帯運動のメンバーが、聖母マリア教会に避難していた歴史もあります。
同教会には、巨大な天文時計があります。複雑な文字盤には、日付、月の満ち欠け、12星座に関係のある月と太陽の位置、そして聖人暦が示されています。
毎日お昼の12時(正確には11時57分)に木製の人形が時計の中から出てくる様子を見ることができます。
天文時計については、以下の動画からご覧頂けます。
ソポト
ソポトは、ポーランドの都市の中でも多くの観光客が訪れる、バルト海を臨むことができるリゾート地です。
その中でも、モンテ・カシノの英雄通りは中心地から桟橋を繋ぐ遊歩道です。また、この町は特徴的な現代建築で観光客を魅了します。
特にまるで時空が歪んだようなデザインの、クシヴィ・ドム(ゆがんだ家)が有名です。
これらの建物は、ソポトに長年居住するスウェーデン人の漫画家、Jan Marcin Szancer とPer Dahlbergによってデザインされました。
2004年にお披露目以来、クシヴィ・ドムは、ソポトを象徴する建築物となりました。写真撮影で賑わう場所の一つです。
ポモージェ県にあるもう一つの港 グディニャ港
Tri-cityの一つであるグダンスクには、ポーランドの港の中で貨物取引が最も多いグダンスク港があります。
グダンスク港と並んで規模の大きな港には、グディニャ港があります。グディニャ港はバルト海に面した、ポーランド最大の港であり、ポーランド海軍の本拠地でもあります。
グディニャ港は、グディニャ市とポーランド政府によって運営されている公営企業で、1999年に設立されました。
主な取引貨物は、次のグラフの通りです。
醤油などの日本産の食品も輸入・販売されているポーランドでは、グディニャ港から輸入した日本食品を各地域へ届けています。
そして、日本から直輸入している地元の事業者が、両国間の強力な販路を持っているため、日本産の物品・食品の輸入が盛んです。
ポーランドには一定の日本産品市場が存在しており、日本食の流通がチェコやハンガリーなどの近隣の東欧諸国に比べても充実しています。日本食の物流の一部は、このグディニャ港が担っており、日本とポーランドを繋ぐ役割を果たしています。
過去のグダンスクの記事は、下記から参照頂けます。
出典
アクセンチュア株式会社
「東欧地域における物流情勢・日本食品輸出のポテンシャル」
編集後記
ポモージェ県のグダンスクは、週末や休暇の時期になると多くの人々が訪れる人気の観光地です。
当社がオフィスを構えるクラクフからは電車で約5時間程かかりますが、学生なども足を運ぶ地となっています。
また、海に面していることから、海運が盛んです。グダンスク港、グディニャ港で降ろされた荷物はそこから、鉄道・航空・交通を利用し各都市、各国へ輸送されていきます。
日本からの産品もグディニャ港を中心にポーランド各地に広がっているため、ポーランドと日本の繋がりを改めて感じました。