ポーランド、欧州進出への玄関となるか:イランの例

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欧州市場参入を目指す国々にとって、ポーランドがその玄関口となりうるかもしれない。今回はその例として、今後の協力関係が期待されるイランとポーランドの関係性についてお伝えする。

〇経済状況を補完しあえる関係性

イランは、5億人もの人口を有する中央・西アジア地域の中心に位置しており、他国と比較して以下のような優位性を持っている。

・陸路・海路で15カ国と近接
・膨大な石油・天然ガス資源を保有
・高品質で安価な原料を生産
・高度な教育を受けた専門的な人材が豊富
・安価な労働力の存在
・材料や製品を近隣諸国に移転する際のコストの低さ

イランの貿易業者が欧州市場に参入するにあたり、欧州の中央に位置するポーランドはそれに適した場所であるといえる。両国には500年を超える歴史的な関係があり、第二次世界大戦中には12万人を超えるポーランド人をイランが保護するなど、比較的良好な関係を築きあげてきた。また、両国の経済状況が互いに補完しあっていることも特徴だ。ポーランドは、イランの有するエネルギー資源、石油化学製品、鉄鋼や銅等の金属、石材などの資源を必要としている一方で、イランの経済発展に繋がるであろう 鉱山・農業機械、金属溶鉱炉、機関車、電気バス、医薬品、医療機器等の主要生産国でもあるからだ。

〇資源が必要なポーランド、技術が必要なイラン

各産業部門において、両国はどのような相互補完関係にあるのか。
まず農業機械分野に関しては、現在農業の機械化に力を入れているイランが、農業機械の主要生産国であるポーランドと理想的な協力関係を築けることが期待できる。金属産業に関しても、金属溶鉱炉の生産能力が高いポーランドは、金属鉱石・鉄鋼産業において高いポテンシャルを持つイランの良いパートナーになれる可能性が高い。
鉱業分野においても、ポーランドは鉱山関連機器の設計・製造を積極的に行っており、探査・採掘分野においては先端技術を有している。鉱物探査における石油への依存を減らそうとしているイランにとっては、非常に有利な協力条件となる。
また鉄道輸送分野に関しては、ポーランドが鉄道、貨車や機関車の生産ラインを提供できるという点でイランと効果的な協力関係を持つことができると考えられる。南北回廊と東西回廊の交点に位置するイランにとって、鉄道インフラの整備は重要な課題の一つであるからだ。

〇今後の両国関係の展望は

ポーランドがイランの欧州市場参入の玄関口となれば、イランはポーランドに対し5億超の人口を抱える大規模市場へのアクセスを提供し得る。ポーランドは、欧州地域の市場飽和を背景に新たな市場を模索し、経済活動の発展を競っており、同国にとって中央・西アジア地域の市場は魅力的である。上記の産業に加え、国防、医療、学術的協力の面でも、両国の協力次第ではさらに相互利益を生み出すことが出来るのではないかとも期待されている。

参考:
https://en.mehrnews.com/news/167273/Poland-can-be-Iran-s-gateway-to-Europe-Economic-Diplomacy

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