韓国の大規模財閥・SKグループのSK Hi-Tech Battery Materials社は、ポーランドのカトヴィツェ経済特区におけるリチウムイオン電池用セパレータの工場開発に新たに約15億ズオチ(約3億3500万ユーロ)の投資を行うことを発表した。これにより、300を超える新規雇用が創出できるほか、ポーランドの電気自動車分野における地位が一層高まることが期待されている。
カトヴィツェ経済特区は昨年、地域の戦略的投資家としてSK Hi-Tech Battery Materials社を招き、300人超の新規雇用を創出する10億ズオチ規模のプロジェクトを支援する決定を下した。カトヴィツェ経済特区の会長であるヤヌシュ・ミハウェック博士は「本日、SK Hi-Tech Battery Materials社が投資の拡大を決定したことを嬉しく思う。大きな雇用を生み出すことのできる地域になるだろう。」と述べた。
カトヴィツェ経済特区の一部であるドンブロヴァ・グルニチャ市の市長は「経済的に困難なこの時期に、大規模な外国投資という朗報をお届けできることを嬉しく思う。 SK Hi-Tech Battery Materials社はポーランドでの生産能力を倍増させている。同社は工場を拡張し、追加の生産ラインを建設することも決定した。リチウムイオン電池市場のさらなる発展と世界的な拡大を目指している。」と期待を表した。
SK Hi-Tech Battery Materials社は、ドンブロヴァ・グルニチャ市に新たな生産工場を建設中だ。 SKグループは、リチウムイオン電池のセパレーター「LiBS」を韓国で最初に、世界で3番目に開発した実績を持つ。SK IE Technologyのノ・ジェソク社長は「今回の投資は、電池業界のサプライチェーンを活性化するとともに、技術競争力を強化し、新しいグローバル生産拠点を設けるという改革の一環である」とコメントした。
過去10年で、ポーランドの自動車産業は販売・生産の面で100%の成長を遂げた。自動車部品生産に関してポーランドは中東欧地域のトップであり、自動車生産に関しては世界9位だ。現在、ポーランドからの輸出品の5分の1を自動車が占めている。電気自動車業界においては、生産者とサブ・サプライヤーとのエコシステムが国内で形成されており、トヨタやLG化学をはじめとする大手外資企業も参入している。
カトヴィツェ経済特区内の投資エリアでは、現在も集中開発が進められている。「投資家にとって完璧な投資エリアを準備する」ため、新しい道路や歩道、自転車道、街灯、下水道システム、水道管、貯水池などのインフラ整備が既に完了している。
参考:
https://www.paih.gov.pl/20201105/poland_is_strengthening_its_position_as_the_leader_in_electromobility?utm_source=baza-newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20201130_PBB_en-november-2020#