ポーランドの現状:ウクライナ避難民に対するポーランドにおける社会保障の現状

ポーランドの国境警備隊は、8/28時点で、ウクライナから国境をまたいでポーランドに入った人の数が1503万人に達したと発表しました。

このような状況下で、当社がオフィスを構えるクラクフがどのような状況なのか、現地で撮影した映像資料を交えてご紹介します。

クラクフ:ポーランド南部最大の都市で、人口は約78万人。ウクライナ西部の大都市リビウとは、
幹線道路でつながっており、電車も様々な場所に発着するため、毎日多くの避難民の方が訪れている。

ウクライナ避難民に対するポーランドにおける社会保障の現状

ウクライナ避難民の多くが、ポーランドの社会保障、特に、「500+」*¹ や「ファミリーキャピタル」*² といった育児のための社会給付を打ち切られている。

Yapl(ウクライナ人向けのポータルサイト)によると、2023年5月以降、ポーランドのZUS(社会保険)は、ウクライナ避難民の子どもに対するこれら手当の支払いを、6000件キャンセルしたという。
さらに、18000件の支払いが一時的に停止された。

手当のキャンセル・停止の理由は、ウクライナ避難民がポーランドを離れることが多くなったためである。

しかし、キャンセルされた手当は、場合によっては権利者に再度返却される場合もある。

2023年5月以降、ZUSは7000人の避難民のために、手当のキャンセル・停止を回復させた。

これは、ポーランドを出国して30日以内に戻って来た場合、もしくは難民として再登録した場合にUKR(ウクライナ人の一時的な保護を認める公式文書)に再登録されるというケースが適用されたためである。

長引く避難生活に疲弊し、一時的にウクライナに帰国したり、自宅の掃除の為に一時帰国するウクライナ避難民も少なくなく、このような社会保障を受け続けるため、
多くのウクライナ避難民が30日以内でのポーランドーウクライナ間の往復を続けている。


500+
扶養している子供がいる家庭は、その家庭の収入に関係なく、18歳までの子供1人につき500PLN/月が支給される養育手当


ファミリーキャピタル
生後12ヶ月から35ヶ月までの家族の2人目以降の子供1人につき、最大12,000PLN/年が支給される手当。

取材協力について

当社には、クラクフに駐在する日本人・ポーランド人・ウクライナ人スタッフがおります。
・クラクフやその周辺での取材同行(兼通訳)
・クラクフやその周辺の写真/動画撮影(機材:iPhone)
・インタビューへのご回答
・ウクライナから避難してきた方や、ポーランドでボランティア活動を行っている方への取材アレンジ
・ポーランドでの各種報道/SNS投稿の翻訳
などの形で、メディアの皆様にご協力させていただいております。

ご相談は、下記メールアドレスまでお願いいたします。
info@asagao.pl

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