夏休みが本格的に始まり、観光客の訪問も増えるポーランド。
そんな中で、国内に100万人いるとも言われているウクライナ避難民のうち、義務教育対象年齢児童のポーランド国内教育機関への通学が、新学期(2024年9月)から義務化される。
ウクライナから避難する児童がポーランド国内教育期間に在籍していることが、ポーランド共和国から支給される手当(児童手当等)を授与する条件となる。
今までは、ポーランド国内に避難をしつつ、ウクライナの教育をオンラインで受けていた児童も多かった。そういった子どもたちの、ウクライナからポーランドへの教育機関移籍が増える見込みだ。
2学期制を採用し、7月には夏休みが始まり9月に年度始めとなるポーランドの義務教育制度だが、新学期からのウクライナ人生徒の増加を見越し、学術アシスタント養成の需要が高まっている。
ポーランド共和国教育大臣 Barbara Nowacka氏は、新学期に向け多くのウクライナ人児童をスムーズに受け入れるため「できる限りの準備を進めている」と強調する。
今回の法改正で、約70,000人〜約180,000人の児童がポーランドの学校への転校を選択するとみられている。現在すでにポーランド国内教育機関に在籍するウクライナ人児童が100,000人であることを考えると、大きな変化となる。
コロナウィルスパンデミックやウクライナ侵攻の影響で、オンラインで授業を受けていた期間が4年に及ぶ児童もおり、きちんとした教育レベルを保つために、学術アシスタントの増員は必須であるとみられている。
ポーランド語能力の十分でない児童、外国からの児童の保護者と学校の間のサポートを主に担うことになる同アシスタント。現在ポーランド国内の学校の多くが雇用している非ポーランド国籍者へのアシスタントとの違いは、子ども等が受けるであろうカルチャーショック、ポーランド人児童との間に感じる障壁へのサポートに対処する特別なトレーニングを受けていることだと教育ニュースサービスPortal Oświatowyは解説する。
編集後記
ポーランドを含めヨーロッパはバケーションシーズンを迎え、弊社がオフィスを構えるクラクフも連日多くの観光客で賑わっています。
共働き家庭が多いポーランドでは、長い夏季休暇期間の子どもたちの時間の過ごし方として、サマーキャンプも数おおく企画されており、子どもを数日から2週間ほど親元を離れ、ポーランド国内・ヨーロッパでのプログラムに参加させているという声もおおく聞かれます。
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