
ポーランドは16の県からなる国です。
各県・都市で古都が残っていたり、
共産主義時代の建築物が見られたりなど様々な側面があります。
今回は、ポーランドでも古城で有名な
ドルヌィ・シロンスク県について、
基本情報・経済・観光についてご紹介します。
ドルヌィ・シロンスク県 基本情報
ドルヌィ・シロンスク県は、
人口290万人の地域で、都市部に人口の内の68%の人々が、生活しています。
県都(県庁所在地)はヴロツワフで、
毎年、クリスマスにヴロツワフ旧市街で
クリスマスマーケットが開催されます。
ポーランド南西部に位置し、チェコやドイツと県境を接しています。
当社オフィスのあるクラクフから県都ヴロツワフまでは、電車で約3時間の距離となっています。
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ポーランド経済を牽引する都市
同県は、ポーランドの経済成長を支える地域として上位に入る地域です。
非雇用率が低く、一人あたりのGDPは、
ポーランド全県の中でも経済的に安定しています。
さらに、海外の企業を積極的に誘致したことから、大規模な投資先としても着目されています。
同県の強みとして、
1.ドイツ・チェコと隣接する
地理的な優位性
2.投資家へのサポートの充実
3.地域経済の資質
4.知識を基盤とした産業の可能性
5.労働市場
が挙げられます。

機械、電化製品の工場や化学や
医薬品の会社もドルヌィ・シロンスク県にあります。
3分の2以上の情報通信技術会社と
半分以上の機械器具・化学薬品メーカーが過去10年間で刷新を測りました。
各企業の科学分野の研究・技術的発展と革新は、研究開発に対する支出によって支えられています。
2018年の研究開発における支出内訳は、以下のようになっています。

各企業の10年間の刷新は、
様々な科学分野の研究開発に裏付けられています。
また、2009年から2018年で、
研究開発への支出は9倍に増加しました。
観光地としての魅力
ドルヌィ・シロンスク県は、良質なミネラル分を含んだ湧水ができることから、
健康促進のための保養地が南部国境地帯を中心に発達しました。
また、国内で最も温度が高い源泉90℃の温泉がこの地域にあり、人びとに楽しまれています。
一番人気のあるものが、鉱水の飲み歩きです。
鉱水には、様々な疾患の治癒を助ける効能があり、訪れる人びとは、水飲み場を回ります。
ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群はヨーロッパ最大の木造宗教建築です。
この教会はシレジアのプロテスタントが、1648年ウェストファリア条約締結後に建てたものです。
2001年に、UNESCOの世界遺産に登録されました。
外装だけでなく、内部にもバロック式の飾りや素晴らしい祭壇が見られます。

出典
Lower Silesia a region of innovation
CNN, 11 Great places to visit Lower Silesia, Poland
編集後記
ドルヌィ・シロンスク県の持つ経済力は、ポーランド社会を支え、今後も発展が見込まれます。
その一方で、都市を少し離れると広大な自然や歴史的な建築物に触れることができ、両方を兼ね備えた同県はとても魅力的です。
ポーランドの鉄道は複数人で利用すると安く切符を購入できるため、
他の都市からの移動もしやすいです。
そして、クリスマスマーケットは、ヴロツワフの風物詩であり、この時期になると多くの観光客が訪れます。
町にはいたるところに小人の銅像があり、小人探しも一つの楽しみです。