ポーランド第5の都市・ポズナンの「聖マルチンの日」を訪ねて

ポーランド16県

皆さん、こんにちは!今回はポーランド第5の都市ポズナンで4年ぶりに開催された「聖マルチンの日」のイベントについて、ヤギェウォ大学に留学中の弊社インターン生よりレポートします。

ポズナンはワルシャワから鉄道で最短2時間30分ほど、クラクフからは5時間ほどの距離に位置し、歴史とモダンな要素が見事に融合した美しい街として知られています。旧市街の中央広場にはカラフルな建造物が立ち並び、まるで中世にタイムトラベルをしているかのような感覚を味わえます。

そしてこのポズナンでは、11月11日を「聖マルチンの日」として盛大にお祝いします。聖マルチンの日はポーランドだけでなく、ヨーロッパ各地でも、広く祝われている伝統ある祝日です。この日は、教会の聖人であるマルチン司教への感謝と共に、収穫を祝い、豊かな食卓を囲む日とされています。ポーランドでは慈善と共有の日として親しまれており、地域ごとに様々な伝統行事が行われています。特にポズナンでは、さまざまなイベントやパレードが開催され、街全体が人々で溢れて賑わいます。聖マルチンの日はポーランドの文化を肌で感じ、美味しい食事と共に心温まるひとときを過ごす絶好の機会です。

聖マルチンの日とは

ポーランドの聖マルチンの日は、独立記念日でもある11月11日に祝われる伝統的なキリスト教の祭りで、聖人マルチン・フォン・トゥール(St. Martin of Tours)に捧げられるものです。この日は、ポーランドのカトリック教会で重要な行事とされています。聖マルチンは、4世紀のキリスト教の聖職者で、慈善の精神と寛大な行為で知られています。彼の最も有名な逸話の一つは、寒さ厳しい冬の夜に乞食に会った際、自分のマントを半分に裂いて乞食と分け合ったというものです。この出来事が聖マルチンの慈善行為の象徴となっています。

ポズナンでは、聖マルチンの日には様々な伝統行事が行われますが、特にロガル(Rogal świętomarciński)と呼ばれるクロワッサン型の菓子パンを食べることが欠かせない行事となっています。これは、聖マルチンが馬に乗って街を巡回中、乞食と出会い、彼に分け与えたとされる逸話に由来しています。ポズナンがその舞台であったことから、とりわけポズナンではパレードが開催されるなど市民から盛大に祝われています。なお、聖マルチンのロガルは、厳格な審査を経て商標ライセンスを得ないと「聖マルチンのロガル」とは表記できません。ポズナンにしか存在しない職人が製作するため、伝統の味がずっと守られているのです。

聖マルチンが乞食に分け与えたとされるロガルは、今やポズナン名物となり、この特別な1日だけでなく、ポズナン市民の日常になっています。私が買ったこのお店は人気店のため、長い行列ができていました。見た目はクロワッサンのようですが、中にアーモンドペーストが入っているので、ずっしり重くて、これだけでお腹いっぱいになります。

聖マルチンの日にはマーケットが立ちます。多くの人で賑わうマーケットには、地元の新鮮な食材や手工芸品が並んでいます。

聖マルチンの日にポズナンを訪れると、まるで中世にタイムスリップしたかのようなワクワクする冒険的な体験が待っています。さらに、お祭りの中で楽しむ美味しい食事や音楽、そして心温まるポーランドの文化に触れることができます。特別な思い出を作りたいなら、ぜひポズナンに足を運んでみてください!

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